■2009/06/07


7:30起床。
なかなかの快晴ですが、イタリアほどは暑くないです。
むしろ肌寒いよ。
部屋の窓から、例の変な美術館『クンストハウス』が見えます。
(一応入りましたが、展示物は現代アート、前衛アートばっかりでいまいちピンと来ませんでした。)





朝食を済ませて、8:30に行動開始です。



グラーツにある大きなカジノを目指して歩き始めました・・・が、
途中で教会の壁にアレな落書きを発見!



「アッー!」(三重くらいの意味で)



中はシンプルな教会でした。



グラーツにはけっこうおもしろい飾り看板が目立ちます。
この看板は仕立て屋さん。



パステルカラーの建物が並ぶ道を行き、



カジノ横から広場に出ると・・・



画面が大きく広がります。
遠くにはグラーツのシンボル『時計塔』が見えます。
よくできた面白いプランニングだと思います。



ヘレン通り沿いに立つ建物『デマールテス・ハウス』。
壁一面にぎっしりフレスコ画が描かれています。



飾り看板と市庁舎側面とトラム。



昨夜おまつり騒ぎだった『州庁舎』。
今日もイベントが催されるみたいです。



『武器博物館』の正規の入り口だったかな?
らくがきで残念な事になっています。
もったいない・・・



ヘレン通り沿いにみえた立派な建物。



写真右側が『市教区教会』。



少し進んでオペラハウスの前にあった小さな教会とお花屋さんです。



オペラハウスは古めかしい建物と近代的なものが繋がって独特の趣があります。



オペラハウス周辺は低い建物が多いです。
突然風景の雰囲気が変化。

晴れているんですが、とつぜん強い雨が降り出して、と思ったらすぐ止みます。
やっぱり気候が山脈の影響をもろに受けるんでしょうね。



ちょっとした公園にも花が咲き乱れています。
管理が行き届いてるなー。



おそらく『マウソレウム』の正面。
ただし入り口は後ろ側にあるそうです。



『マウソレウム』すぐ横の『ドーム』
グラーツの町で一番大きい教会ですが、私はここのドームがヨーロッパの中でも最高のドームだと思いました。



たしかに、大きさなら他にも大きくてしっかりした教会がいくつもありますが、このドームは内装全体のバランスと、装飾、色彩がピカイチに優れていると思います。



派手すぎず、しかし重厚で情報量たっぷりな正面。



何よりも素晴らしいのはこの存在感溢れるパイプオルガンです。
せっかくなので、登って近くで見てみました。



間近で観ればさらに圧倒されます。
ちなみに、このパイプオルガンを参考にこの絵を描きました。



パイプオルガンの位置から改めて正面を見直して。
樹木のように伸びる柱の作り出す曲線が美しいです。



この日は子供たちの合唱の練習日みたいでした。
しばらく聞き惚れていましたが、今日中にウィーンに到着しなければいけないのであまりゆっくりできなかったのが残念です;
邪魔にならないよう忍び忍びで教会を後にしました。



ドームの裏側。
こちら側に『マウソレウム』(写真左手の緑色屋根の建物)の入り口がありますが、時間の都合上中には入りませんでした。



王宮跡地。
現在は近隣センターみたいな扱いの建物が建っています。



この建物には旧王宮の一部が残っていて、写真がその旧王宮の階段なのですが…これがなかなか面白い造りをしています。



おわかりいただけるだろうか。



この階段、『二重らせん階段』なのです。
二重らせん階段自体はそんなに珍しくないものですが、これだけ狭い空間に、石造で、美しく、しかも15世紀につくられたものがそのまま残っているというのはかなり珍しいグラーツの名物だと思います。

ただこの階段、日中常に無料で一般公開されているのですが、壁にらくがきがひどいです;
せっかくの遺跡をもっと市民も大切にすればいいんじゃないかなぁ…
また下手すれば近いうちに公開されなくなる恐れもあります…



旧王宮と劇場の側から要塞跡地の城山を登って、グラーツのシンボル『時計塔』がある『シュロスベルク城』跡地を目指します。



見えてきました『時計塔』です。
この時計、長針が時間を、短針が分を指す珍しいものです。
もともとは時間だけわかれば良いと長針だけがついていたのが、後から分針の短針が足されたという経歴があるそうです。



シュロスベルク城は難攻不落の要塞だったそうですが、今はほとんどが取り払われて時計塔と楼閣だけが残る公園になっています。
グラーツの街並みを一望する事ができますよ。



公園では、衣装を纏ったリコーダー吹きなんかもいました。



ムーア川沿いのグラーツの街並み。
写真中央には昨日泊まったホテルや変な美術館が見えます。



グラーツとシュロスベルク城の昔の姿。
対イスラム圏と国境防衛の東の要として、ムーア川と城山に守られた強固な要塞都市だった風貌が、都市のプランニングから今もなんとなく感じ取る事ができます。



公園の一部には当時の要塞をにおわせる大砲なんかも展示されていました。



ムーア川側からの城山の姿。
まるで壁のようにそそり立ち、シュロスベルク城がいかに強固な要塞だったかが伺えます。



その城山にへばりつくように伸びる昇降階段。
今までパノラマだった風景が階段を下りるうちにどんどん変化していって不思議な感覚に囚われます。



ちょうど階段を下りている途中で上からみつけた教会。



ミサ中で入れる雰囲気ではありませんでした;



ムーア川沿いにあるやや大きめな教会。



こちらもミサ中。
忘れていましたが今日は日曜日でした。
ほとんどの教会が12:00頃から一斉にミサをはじめたみたいです。
よかったー、ドームに入ったのが午前中で;
というか、あの少年少女聖歌隊の練習は日曜日だったからか。



ムーア川に浮かぶ妙な建物。



スロープを歩いて近づけます。



なんか貝の中にでも入って行くようなかんじ…



なかはレストランでした。
ちょっとした野外コンサートなんかもできそうな広場もあります。
川に浮かんでいるんだと思いますが、とくに揺れたりはしません。



かっこいい飾り看板。
一度、グラーツの旧市街を離れて中央駅がある新市街のほうに向かいます。
旧市街から中央駅までは1KM程度の距離なので、歩いて移動できます。

中央駅で荷物を預けて、今度は旧市街とは逆側の方向を進んでいきます。



住宅街を進んでいくと・・・



大きな門が見えてきました。
『エッゲンベルク城』の門です。
地図に詳しい位置情報が無くて心配だったのですが、中央駅から2KM程度しか離れていないので十分歩いていける距離でした。



まるで月姫の遠野家の屋敷みたい・・・



屋敷の全貌。
17世紀半ばに建てられたお城です。



屋敷の周りは見渡す限り広い庭園になっているのですが、そこには孔雀が放し飼いされています。



ふだん鉄柵の奥の方にしか見られなかった孔雀が触れるくらい間近で見られたのは感動しました。
尾を広げている様を至近距離でみると圧倒されますね。



屋敷の内陣。



残念ながらこの日は城内見学ツアーがお休みで、城内の美術館と外観だけを観て歩きました。



貝で一面装飾された噴水。



屋敷の内陣にも孔雀がうろうろしていて甲高い声を上げています。
奈良公園の鹿みたいなものかしら。



真っ白な孔雀なんてものもいるんですね。
はじめて知りました。



庭園の木で遊ぶ子供。
木のコブがまるで宇宙船ポッドみたいです。



にしてもコブがボコボコとすごい木だなー。



薔薇の迷路。



季節がずれている為かあんまり花は咲いていませんでしたが、とても丁寧に管理された庭園でした。



まるでモネの睡蓮みたいな風景。



エッゲンベルク城を出て、帰り道の住宅地で見かけたよかげな建物。
余裕があったら絵に描きたかったくらい、絵になる家です。

道沿いには大きな木が立ち並んでいるので、とつぜん大雨が降ってきても安心して歩けました。
暑い日には太陽光も木漏れ日に和らげられ、きっと歩いていて気持ちの良い道なんでしょうね。



そういえば、荷物のロッカーがオーストリアに来てから電子式のものになりました。
イタリアでは荷物を預けるのが有人のバケッジセンターで、荷物の出し入れにいちいち列が出来て時間が掛かったり、かなり馬鹿にできない金額になってしまったり、夜間利用できなかったりと不便だったので、電子ロッカーは非常にありがたいです。

にしてもなぜイタリアには電子ロッカーが無いんだろう・・・

・・・あっても壊されちゃうのかな;



スーパーマーケット『SPAR』。
日本でたまに見かける系列の店ですが、ドイツ・オーストリアではこの後も良く見かけました。
ヨーロッパ中心ときいていましたが、この辺りがもとだったんですかね。

ここグラーツでは中央駅に並列されているので、大変便利です。



バナナ、サラダ、ポテチを買って、車内でムシャムシャ。
いよいよオーストリアの首都“ウィーン”を目指します。



晴れていた天気も曇ってきて…



かなり強い雨に。



でもウィーン南駅に着くまでにはやんでくれました。



さすが首都の駅、というかヨーロッパ。
車両には車やバイクを輸送させる荷車までついていました。



か、かっこいいタル〜!



あまりにもレトロな車が出てきたので思わず頼んで写真をとりました。
なんていう車なんだろう…



ウィーン南駅。
近々取り壊されてしまう駅らしいです。
たしかに年期を感じる建物。
壊される前に見られて良い記念になりました。



タバコ屋さんでUバーン(地下鉄)・バス・Sバーン(近郊・路面電車)のフリーパスを買う。
SバーンとUバーンで今日泊まる予定のYHがある近くの駅『ヒュッテルドルフ』を目指します。



Uバーンの中はこんな感じ。
落書きも無くとても綺麗です。



『ヒュッテルドルフ』駅に到着。
さてYHはどこだろう・・・と本来なら結構迷うのですが・・・



なんとびっくり。
YHまでの案内が“非常に目立つ場所”(←ここ重要)にありました!



しかもほぼ100Mおきに案内があります。



な、なんて丁寧な案内なんだ!
こんな丁寧なYH見たことない!



YHのすぐ近くには、スーパーマーケットもあります。
もう時間も遅いので閉じていましたが、非常に便利だと思います。



そして、丁寧な看板に案内されて・・・



人生初!一度も迷うことなくYHに到着しました!
こ、この感動は一度でもYHを利用した事がある人なら、きっとわかってくれるはず・・・っ!!

さらにこのYH、嬉しい事に新しくて清潔でエレベーターまであって、なんと無料で使えるインターネットPCが備え付けられていました!
(ただしPCはかなりの年代もので遅く、当然英字入力オンリーのPCですが・・・)

普通首都のYHといえば、汚い臭いうるさい高い周囲治安悪いのあまり利用したくないものがほとんどですが、ここウィーンのYHはYHとは思えないくらい素晴らしいです。
周りも閑静な住宅街で落着きがあります。
ウィーンにお越しの際は、鯖夢は『ホステル・ヒュッテルドルフ』のYHを強くお勧めします。
他のウィーン内のYHは知りませんが。

てなわけで、さっそくPCでザルツブルクのホテルをネット予約し、身支度を済ませて23:00には寝ました。

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